ベンチャーへの転職を後悔するのは「会社に求めるものが多すぎる人」

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企業のブランドにすがりついて定年を迎えた後に自分に何も残らなくなり自分は一体なにものなのだろうとなることに不安を感じていませんか?
大企業は安定していて福利厚生も充実している反面、社員を歯車の一部としか見ていないため末端社員はこんな不安を抱えがちです。

このまま会社の言いなりになって人生を終えるのは嫌だ!

こう一連発起した行動力のある一部の優秀な社員が末端社員でも裁量と決定権が与えられるベンチャー企業へと転職していきます。
ところがベンチャー企業の良い面だけを見て転職した社員が「思っていた感じと違う」「こんなはずじゃなかった」と転職を後悔するケースが後を経ちません。

この記事では大企業・メーカーからベンチャー企業へ転職を検討している方に向けてベンチャー企業のネガティブ面、転職を後悔した事例を解説します。
本記事の内容を参考にしてご自身が本当にベンチャー企業に転職すべきかどうか、後悔しないためにも今一度検討してみてください。

大企業との違い|ベンチャー企業の負の特徴5選

出典:AdobeStock

大企業からベンチャー企業に転職して後悔する方の多くは大企業時代の当たり前をベンチャー企業に求めている傾向があります。大企業時代と常識があまりにも違いすぎて働きにくさを感じた結果、転職を後悔してしまいます。
大企業とのギャップで負の感情を抱きやすい特徴は次の5つです。

実は社長のワンマン

ベンチャー企業は末端社員が裁量と決定権を持ち自分の好きなようにチャレンジができると思われがちですが、実際は全案件の裁量と決定権は社長1人が持っており末端社員は意見を述べることしかできないというケースがあります。ベンチャー企業の社長は1代で会社を立ち上げ今の地位を築いているため自信とプライドが非常に高く、全ての案件を自分がチェックしないと気が済まないという方が多いようです。

本業以外の雑務が多い

ベンチャー企業では本業と全く関連性がない業務でも平然と依頼されることがあります。
例えば掃除や郵送の手配など、大企業では事務や外部委託されていた業務がベンチャー企業では社員の通常タスクに割り振られていることも珍しくありません。

教育制度の整備が不十分で若年層が育っていない

ベンチャー企業に勤める社員は全員が高学歴でハイスペックといったイメージがありますが、実際入社してみると社員のレベルが全然高くなかったということがあります。この原因は社内の教育制度の整備が不十分で会社が人材を育てるノウハウを持たないため、入社した社員が育ちにくい環境にあるためです。

福利厚生が必要最小限

扶養手当、住宅手当、社員持株会、社員食堂、保養所…大企業には社員の満足度を高めるために様々な福利厚生が整備されていますが、ベンチャー企業では法律で定められている最低限の福利しか整備されていません。特に各種手当は年収にも大きく関わるためベンチャーへの転職により年収が100万円程度減少することも珍しくありません。忘れてはならないのが健康保険。ベンチャー企業は協会けんぽに加入していることが多く、高額療養費制度適用時の付加給付もありません。

未経験の業務が当然のように降りかかる

社長から指示があれば未経験の業務でも対応しなければなりません。この未経験業務は他の社員も全員未経験という場合があり、独学で調べて業務を進める必要があります。例えば薬事や品質保証など大企業では専門部署が設置されているような業務を末端社員が担当するケースも珍しくなく、役所や厚生労働省などとやりとりが発生することもあります。

大企業からベンチャー企業へ転職して後悔した事例

出典:AdobeStock

ベンチャー企業の負の特徴を認識してない状態で転職を決断してしまうと必ず後悔します。実際にどのようなことで後悔するのか具体例を交えて解説します。

年収の大幅なダウン

年収は主に基本給・賞与・各種手当の3つで構成されていますが、大企業と比べてベンチャー企業では賞与と各種手当が大幅に減少する可能性が高いです。
手当については上述の通りですが、賞与についても認識に注意が必要です。日系企業であれば基本給の○カ月分と設定されていることが多いですが、ベンチャー企業の場合プロフィット・シェアリング・ボーナスを採用していることが一般的です。プロフィット・シェアリング・ボーナスとは業績に応じて支払い金額が変動する利益還元賞与のことで、業績好調時は金額が多い一方、不振時は金額が減少するという不安定な賞与システムです。入社前の条件提示で業績好調時の賞与額が提示されている場合は業績不振時に年収が大幅に下がる可能性があるため注意が必要です。

優秀な社員が少なく仕事の進捗が悪い

大企業に居ればすぐ片付くようなタスクでもチームメンバーの力不足により完了までに時間を要してしまうケースがあります。とはいえ社長からはできるだけ早く終わらせるようにと指示があるため残業時間が多くなったり休日出勤を迫られることがあります。
ワークライフバランスを整える目的で大企業からベンチャー企業への転職を検討している場合はこの点に注意が必要です。

人間関係に気を遣う

ベンチャー企業は大企業とは異なり従業員数が少なく風通しが良いという特徴があります。その一方で、一度でも社員から嫌われてしまうと悪い噂があっという間に全社に広がることが懸念されます。限られたメンバーしか在籍していないため社員全員と良好な関係を築かなくてはならないため大企業時代より人間関係に気を遣うことになります。

日系ベンチャーは職務内容が曖昧で業務範囲が広い

ジョブ型雇用が主流の海外ではジョブディスクリプションに記載された内容の業務だけを行えば良いのですが日系企業だとそうもいきません。雇用契約書に業務内容が記載されていたとしても内容が抽象的で幅広い業務をこなすことになります。

ベンチャー企業への転職が向いていない人

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大企業からベンチャー企業へ転職しない方が良いのはどのような人でしょうか?
結論からいうと会社に求めるものが多い人は転職を後悔することになります。具体的には次の3つのいずれかに該当する場合はベンチャー企業への転職はおすすめできません。

受け身で指示待ち傾向が強い人

ベンチャー企業は基本的には放置プレイで待っていても上から指示が出ることはありません。そのため、今自分は何をすべきか?を考えて仕事を自分で探さなくてはなりません。
上からの指示通りに動きたい、自分から仕事を取りに行くのは苦手、このような方はベンチャー企業に転職すると辛い目に遭う可能性が高いです。

専門分野の業務だけを突き詰めたい人

「こんな仕事をするためにベンチャーに転職した訳じゃない」このようなマインドの方も転職を後悔する可能性が高いです。ベンチャー企業は社員数が限られており雑務や未経験の業務など幅広いタスクをこなす必要があります。自分のしたい仕事だけをできる環境ではないため「思っていた感じと違う」と転職を後悔することになるでしょう。

会社に養ってもらいたい人

ベンチャー企業で骨を埋めたいと考えている人は要注意。こちらの記事でも解説されていますが、ベンチャー企業の創業から5年後の生存率は15%、10年後6.3%、20年後はたったの0.3%と非常に厳しい現実があります。事業が成功すれば大きく化ける可能性がある一方で失敗して廃業に追い込まれる可能性が圧倒的に高いのがベンチャー企業の実情です。ベンチャー企業に転職するなら最悪会社が倒産しても何とかするという覚悟を持たなければ転職したことを後悔する可能性が高いでしょう。

ベンチャー企業への転職が向いてる人

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苦労してでも経験を積みたい方スキルの幅を広げたい方にとっては大企業からベンチャー企業への転職はおすすめできます。大企業からベンチャー企業へ転職して成功できるのは次の3つが該当する方です。

未経験の業務を独学でこなせる人

ベンチャー企業には「圧倒的な専門家」が在籍していないことが多く、未経験分野の仕事をインターネットや書籍から情報を収集して自分の力だけでこなす能力が必要です。充実した教育体制や階層別の研修制度がないため度々キツい状況に追い込まれますが、その分自身のスキルが飛躍的にアップします。

上昇志向が強い人

  • お金よりも経験
  • 安定よりも挑戦

このような上昇志向の強い方はベンチャー企業でも活躍できる可能性が高いです。
ベンチャー企業では大企業では経験できないような仕事を任されることも多く、経験を積むには絶好の環境です。
大企業で培ったスキルを活かしつつ、将来のために新しいことにも挑戦したい方はベンチャー企業への転職はおすすめできます。

変化を好む人

ベンチャー企業は会社として発展途上であり企業文化も組織体制や人材の入れ替わり等により頻繁に変化します。数ヶ月単位で職場の雰囲気が大きく変わることも珍しくなく、変化を好む方にとっては最適な職場環境といえます。
定型業務や大企業の社風に刺激を感じることがなく、やる気が出ない方はベンチャー企業への転職も選択肢の1つとなるでしょう。

ベンチャー企業への転職で失敗しないための2つの方法

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ここまでに大企業からベンチャー企業へ転職することで被る不利益を解説してきましたが、それでもベンチャー企業に転職したいという方に向けて転職を後悔しないようにする方法を2つご紹介します。

事前に情報収集を徹底的に行う

転職を後悔しないためには事前の情報収集を徹底的に行うことが重要です。

現時点でベンチャー企業を美化し過ぎていて業務内容・社風・雇用条件が実際と大きくかけ離れている可能性があります。現役社員やOB/OGから直接話を聞けるサービス(キャリーナ・キャリアスイート等)を利用して精度の高い情報を収集しご自身のイメージを校正してください。

華やかな部分に目が行きがちですが、見えない部分の情報を事前にしっかり確認して「転職に伴うリスクを自分は許容できるかどうか」を客観的に評価してみてください。
特に家庭を持つ30代・40代の方がベンチャー企業へ転職する場合はリスクとリターンが見合っているのかを適正に評価する必要があります。

ジョブ型雇用の企業に転職する

ここまでに紹介してきたベンチャー企業のデメリットはメンバーシップ型雇用の企業に転職した場合に該当するものであり、ジョブ型雇用の企業に転職する場合は該当しないものが多く、むしろ転職によって自身の専門性を更に高めることができます。
とはいえ、入社前にメンバーシップ型かジョブ型かを見分けることは意外と難しいです。1つの目安ですが、外資系企業はジョブ型の雇用形態をとっていることが多いため企業選定の参考にしてみてください。

ベンチャーへの転職を後悔するのは「会社に求めるものが多すぎる人」のまとめ

今回の記事のポイントをまとめます。

  • 大企業との違い|ベンチャー企業の負の特徴5選
    ▶︎実は社長のワンマン
    ▶︎本業以外の雑務が多い
    ▶︎教育制度の整備が不十分で若年層が育っていない
    ▶︎福利厚生が必要最小限
    ▶︎未経験の業務が当然のように降りかかる
  • 大企業からベンチャー企業に転職して後悔した4つの事例
    ▶︎年収の大幅なダウン
    ▶︎優秀な社員が少なく仕事の進捗が悪い
    ▶︎人間関係に気を遣う
    ▶︎日系ベンチャーは職務内容が曖昧で業務範囲が広い
  • ベンチャー企業への転職が向いていない人
    ▶︎受け身で指示待ち傾向が強い人
    ▶︎専門分野の業務だけを突き詰めたい人
    ▶︎会社に養ってもらいたい人
  • ベンチャー企業への転職が向いている人
    ▶︎未経験の業務を独学でこなせる人
    ▶︎上昇志向が強い人
    ▶︎変化を好む人
  • ベンチャー企業への転職で失敗しないための方法
    ▶︎事前に情報収集を徹底的に行う
    ▶︎ジョブ型雇用の企業に転職する

ベンチャー企業への転職を否定する訳ではありませんが、どこの会社で働いてもそれなりの不満は出てくるものです。
ベンチャー企業への転職を検討するような優秀な方であれば副業や独立起業を考えてみても良いのかもしれません。

ただし転職するにせよ、独立企業するにせよ、くれぐれもご自身のリスク許容度に見合った選択を取るべきことだけは忘れないでください。

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