退職が決まり、いよいよ最終出勤日が迫ってくると、ほっとする反面「ちゃんとやるべきことは済んでいるかな?」「周囲に迷惑をかけてないだろうか…」と不安に感じる人も多いはずです。
退職は人生の節目のひとつ。だからこそ、最終出勤日までは誠実に、そして気持ちよく過ごしたいものです。本記事では、最終出勤日までにやるべきことをリスト形式で整理しながら、円満退職のためのポイントをわかりやすくご紹介します。
最終出勤日までのスケジュールを把握する
まず最初に、「自分の退職日」と「最終出勤日」が同じとは限らないという点に注意しましょう。
- 退職日:雇用契約が終了する日(=会社に在籍している最終日)
- 最終出勤日:実際に出勤する最終日(=有給消化前の最後の出社日)
✅ 例:
- 退職日:9月30日
- 最終出勤日:9月10日(11日〜30日は有給消化)
このようなケースでは、9月10日までに引き継ぎや社内手続きを完了させておく必要があります。
引き継ぎを計画的に進める
円満退職においてもっとも重要なのが「業務の引き継ぎ」です。引き継ぎが不十分だと、後任者や職場に負担がかかり、「迷惑な辞め方」と思われかねません。
✅ 引き継ぎチェックリスト
- 担当している業務の洗い出し
- 各業務の手順・注意点のまとめ
- 関連資料・ファイルの整理(PC内・クラウドなど)
- 担当者との日程調整・引き継ぎミーティングの実施
- 共有フォルダの権限移行や引き継ぎ用マニュアルの作成
特にマニュアルは後任者が困らないように「見やすさ」と「実用性」を重視しましょう。
社内へのあいさつ・関係整理
退職を機に、社内外の関係性を整理しておくことも重要です。
✅ 社内の挨拶タイミング
- 直属の上司:退職を伝えたタイミングから定期的に報連相
- 同僚・部署内メンバー:最終出勤の1週間前あたりに個別であいさつ
- 他部署・関係者:最終出勤の数日前にメール+軽い口頭あいさつ
✅ メール挨拶例(社内向け)
お疲れ様です。◯月◯日をもって退職することとなりました。
これまで大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
残りの出勤日もどうぞよろしくお願いいたします。
有給休暇の消化と調整
退職前の有給休暇は、原則として全て取得することが可能です。
ただし、業務引き継ぎや職場の繁忙期などを考慮し、事前に申請・相談することが重要です。
✅ 有給消化のポイント
- 有給残日数の確認(人事部やシステムから)
- 最終出勤日と有給開始日のすり合わせ
- 引き継ぎ完了後のタイミングを見て計画的に申請
貸与物の返却・備品の整理
会社から支給されている備品類は、退職前にすべて返却する必要があります。
✅ よくある返却物リスト
- 社員証/入館証
- 社用携帯/PC/タブレット
- 名刺/制服
- 書類や業務マニュアルなどの紙資料
- 会社備品(文房具や事務機器など)
忘れ物や紛失があると後から連絡が来ることもあるため、チェックリストを作って返却日までに確認しておきましょう。
社会保険・書類関連の確認
退職時にはさまざまな事務手続きが発生します。受け取り忘れや手続き漏れを防ぐために、下記の書類はしっかり確認しましょう。
✅ 主な書類一覧
- 離職票(失業保険を申請する場合に必要)
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票(転職先や確定申告に必要)
- 年金手帳(未提出の場合)
- 健康保険証(返却)
特に「源泉徴収票」は年末調整や転職先で必要になるため、必ずもらえるか確認を。
退職後の準備や身の回りの整理
最終出勤日が終われば、晴れて退職完了……ですが、**その前に自分のPCやロッカーの整理、必要なデータの移行(私物)**を済ませておきましょう。
✅ やっておくと安心なこと
- PC内の個人データ・メールの削除(社内ルールに従う)
- ロッカーや机まわりの片付け
- 同僚への感謝の手紙や差し入れ(任意)
- SNSや名刺交換アプリの連絡先整理
最終出勤日の過ごし方
いよいよ迎える最終出勤日。できるだけ気持ちよく、誠実に過ごしましょう。
✅ 最終日にやることリスト
- 業務の最終確認・引き継ぎ完了報告
- 返却物のチェック&提出
- 社内への最終あいさつ
- 上司へのお礼(メールや口頭で)
- 必要書類の最終確認
服装や態度も普段以上に丁寧にし、「あの人は最後までしっかりしていた」と印象に残る形で締めくくるのが理想的です。
まとめ|円満退職は“最終日までの姿勢”が鍵
退職は一度きりのイベント。だからこそ、最終出勤日までを丁寧に、誠意を持って過ごすことが大切です。
やるべきことを事前に整理し、しっかりと引き継ぎと準備を終えることで、自分にも職場にもストレスを残さない「円満な卒業」が実現します。
新しい道へ進む第一歩として、気持ちのよい退職を迎えましょう。


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